2022/11/03BCPの必要性

ホームページを開設して以降、まだブログを投稿できていませんでしたが…
これから自身の体験談含めて、在宅医療に関する情報を発信してまいります。

本日の日経メディカル記事「第8次医療計画に向け在宅医療WGが取りまとめ」より
https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/hotnews/int/202211/577201.html
>災害時等における在宅医療の体制整備として、「消防機関や後方支援を行う医療機関を関係機関の例として追加するとともに、地域の在宅医療の協議の場への参加を促していく」ことが明記された。
>「在宅医療において積極的役割を担う医療機関」「在宅医療に必要な連携を担う拠点」においてBCP(業務継続計画)の策定を推進する旨も示された。この方向性に関して、介護を含めた多職種や面的な連携の明記を求める声も上がった。
引用元:在宅医療・ケア提供機関の事業継続計画
https://www.mhlw.go.jp/content/10800000/000950748.pdf

BCP(事業継続計画)について自身の経験より
このブログを書きながらも、今夜だけで関東地方に揺れを感じる地震が2回(19:04・20:17)ありました。
災害拠点病院はBCP策定が義務、介護事業所は令和6年度から義務化されることを受け、BCP策定の流れが来ています。
ただ、医療に関してはクリニックのレベルでは策定が全く言われていないと個人的には感じていましたが、今回の在宅医療WGでBCP策定を推進する旨が示されたことを受け、今後訪問診療クリニックでも少しずつ意識されることになるかと思います。いずれ義務化される可能性もあるのでは?

介護事業所は、あと1年半後の義務化に向けて策定が始まっていますが、形だけの策定で実態の伴わないBCP策定に陥る可能性が十分に考えられます。自身の経験としては、4年ほど前にゼロベースから訪問診療クリニックでBCP策定し、災害医学会と在宅医療学会でポスター発表をしてきました。
これは、現場ベースで実態に即した策定をしたので、いつ何時起きるか予測不能な地震や、ある程度気象予報から予測可能な台風による風水害に対応できうる内容です。

医療・介護に関わらず、経営はどうしても経費削減と収益の拡大に目が行きがちですが、いつ起きるかわからない災害に対する備えは、その後の復旧計画と機会損失による収益圧迫に繋がりかねません。
よくありがちな医療機関における「接遇研修」がありますが、専門職の皆さんは自身のやり方にプライドを持って日常業務をされているので、なかなか間違っていたとしてもその論理を受け入れてもらえることができません。ただ、このBCP策定に関しては、誰もその分野のことを知らない状態になるので、自分たちでルールを作っていくことによって自分自身を守ることにも繋がり、その組織に対しての帰属意識アップになることは間違いありません。

BCP策定は、まず何から手を付けて良いかわからないことかと思いますので、お気軽にご相談ください。